電子ゴミをアートに変えて、スラム街にリサイクル工場を建てる|長坂真護の挑戦

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アグボグブロシー

世界中で電子ゴミが集まる場所があります。西アフリカにあるガーナのスラム街「アグボグブロシー」、ここは世界最大の電子廃棄物捨て場と言われています。

 

東京ドーム30個を超えるエリアに、果てしなくゴミが広がっています。映画「 Welcome to Sodom」によると、アグボグブロシー地区には約6000人が働いていて、年間約25万トンのゴミが集められています。

 

ここで働く人は、電子ゴミを燃やすことで、そこから得られる銅や鉄などを抽出しています。1日の収入は1000円程度、ガーナの平均収入と比べると高い給料となっています。しかし、その代償は小さいものではありません。プラスチックや有害物質を含む電子ゴミを燃やし、その有毒ガスを吸い続ける彼らは30代で逝くと言われています。体に悪いことだとわかってはいても、お金のために働いています。

 

このアグボグブロシー地区の課題をアートの力で解決しようという日本人の若者がいます。長坂真護、福井県出身のアーティストです。経歴は面白く、歌舞伎町でナンバーワンホスト、アパレル会社を経営するも失敗、2009年から新宿の路上でライブペイントを開始されました。極貧ではあったそうですが、8年間でアメリカ、フランス、中国など14カ国を周り絵を描いていました。31歳の時に帰国し、福井の実家にこもり作品を描き続け東京で個展を開いたところ数百万円を手にすることになります。

 

東京で待ち合わせの時間があった際に手に取った雑誌の小さなコラムが彼の運命を変えました。「経済の闇、世界には先進国のゴミを拾いあさり生活する人々がいる。」そしてゴミ山にポツンと立つ小さな少女。そして、彼は1年後、ガーナのスラム街アグボグブロシーを訪れました。

 

現地で見た光景、出会った友人のために何かできないかと、電子ゴミを使ったアート作品を作り始めます。作品は大きな話題となり、1000万円以上で売れた作品や、この取組みを追ったドキュメンタリー映画の製作のためのクラウドファンディングには3000万円以上の支援が集まっています。

 

しかし、彼の目標は2030年までにアグボグブロシーに最新のリサイクル工場を建てることです。集まった電子ゴミをリサイクルする技術はすでにあります。今は燃やしてしまっているゴミも分別しリサイクルすれば資源としてよみがえり、環境への負荷、人体への影響も大きく軽減します。リサイクル工場の建設には100億円以上が必要とのことですが、現代アートには数億円、数十億円という値段がつくこともあります。

 

購買行動は、モノ消費からコト消費、そしてイミ消費へと移ってきています。モノ消費の観点ではただのゴミであるものが、イミ消費の時代には大きな価値を生み出します。アート作品を購入することで、そこで働く人の健康状態がよくなり、環境の改善にもつながる、そんなことを想像すると関わってみたくなります。

 

今年の9月に真護さん故郷である福井の商店街に、「MAGO GALLERY FUKUI」がオープンしたので訪問してきました。使われている電子部品は、日本のメーカーのロゴや、見覚えのあるゲーム機のコントローラーなど。大量のゴミを生み出しているのは、先進国の行き過ぎた大量消費社会です。作品の写真は撮っていませんので、ぜひ現地で見ていただきたいと思います。

 

PS

MAGO GALLERYは現在、東京、大阪、滋賀、福井、ロサンゼルス、そしてガーナのアグボグブロシーにあります。
MAGO GALLERY HPはこちら

作品をいきなり買うのはハードルが高いですが、真護さんの冒険記「Still A Black Star」は5000円で販売されています。

10月21日には、「君の行動に愛はあるか?」が発売され、こちらはアマゾンなどでもご購入いただけます。

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