SDGsの実践の鍵は「16%」?

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From:SDGsジャーナル 河上伸之輔

SDGs支援機構には私を含め約100人のコンサルタントが所属し、日々、企業に対するSDGs導入のコンサルティングを行っています。その経験から、SDGsをうまく取り入れることができる企業とうまく行かない企業の違いが見えてきました。

そこで今回は、企業が実践していくための鍵についてお話します。

自分ごとx推進担当者xその割合

その鍵とはSDGsを自分ごととして捉えている推進者が社内にいるかどうか。そして、その割合です。社内にSDGsを自発的に推進する人が16%を超えると、その企業のSDGsは大きく進んでいきます。社員数が30名の企業だったら5人、100人の企業だったら16人となります。

では、なぜ16%が鍵になるか?

それは16%の人が変わればその変化は全体へと波及するからです。これはスタンフォード大学のエベレット・M・ロジャース教授がとなえた「イノベーター理論」によりますが、現実に新しい商品やサービス、考え方などがこのような形で起こっています。

全体に変化を波及する「イノベーター理論」5つのグループ

イノベーター理論では人々を下記の5つのグループに分けます。

  • ①イノベーター(革新者) 2.5%
    └情報感度が高く、新しいものを積極的に導入する好奇心を持っている。
  • ②アーリーアダプター(初期採用者) 13.5%
    └世間や業界のトレンドに敏感で、常にはアンテナを張って情報収集している。
  • ③アーリーマジョリティ(前期追随者) 34%
    └比較的慎重であるが流行に乗り遅れたくないと考えている。
  • ④レイトマジョリティ(後期追随者) 34%
    周りの動向を伺い、導入が多数派だと判断したら動く。
  • ⑤ラガード(遅滞者) 16%
    新しいものには関心がない。変化が当たり前となるまで動かない。

例えば、100名の企業で考えます。最初は、経営者であったり革新的な人がSDGsに興味を持ち、自社の事業活動にSDGsを取り入れていこうと考えて動き出します。彼らはイノベーターとなります。

イノベーターの接点を持った人やSDGsのことをよく聞くようになった人のうち感度の高いアーリーアダプターが共感していきます。

アーリーアダプターの数が増えていって、大きな流れとなりそうだ、置いていかれたくないと感じるアーリーマジョリティが追随します。

アーリーマジョリティが増えて、多数派になりそうになった場合は少数派になりたくないレイトマジョリティが一気に動きます。

大多数がSDGsを取り組んでいきたいと考えるようになって企業が変化したとしても一部もラガードはなかなか変わろうとしませんが、時間が経てば知らないうちに彼らも変化しています。

「16%の壁」を乗り越えるのが大切

企業においてSDGsを推進していくためには、企業規模の応じてやり方が違い、2.5%,16%の壁をどのように乗り越えるかが大切です。

社員数が5名の企業

社員数が5名の企業であれば経営者が言い続けることで、すべての社員さんにも考えが伝わってきます。

社員数が30名の企業

社員数が30名の企業だと、経営者が言っているだけではいけません。経営者が権力を振りかざし、SDGsを推進することを強制してしまうと反発を招きます。表面的には従ったとしても、取組みの効果はマイナスになってしまいます。この場合にやるべきことは、共感する仲間を4人探してくることです。部署や年次などにこだわらず、また押し付けるのではなく、SDGsに共感している人を集めるとうまくいきます。SDGsの研修などを行っていても積極的に質問をくれる人が数名は、いるものです。

社員数が100名くらい

社員数が100名くらいになってくると、チームを作ることができれば取組みが進みます。うまくいかないケースとして、経営者がどこかの部署にSDGsをやっておいてと丸投げしてしまう場合です。この場合にはたまたま任せられた人がSDGsに深く共感し、社内でも影響力のある人でない限りうまくいきません。チームは部署をまたいで、いろいろな年次で男女も混ぜた多様性のあるものが理想です。チーム自体に序列は作らずに、それぞれが自分の部署や周りに広げていくんだということを共有できればうまくいきます。

社員数1000名〜1万名〜

1000名、1万名となってきても基本的には100名で行っていた場合と同様にチームを作りますが、1つの支店や部門に100名以上いる場合だと、会社全体のチームの他にその支店や部門にチームを作るというやり方になります。

まとめ

熱意を持って真剣に取り組もうと思う人ほど、周りが変わってくれない時の焦りや苛立ちがでてきてしまいますが、共感者を一人ずつ増やしていくことです。16%が変わった時点で全体は変わりますので、そのポイントを意識して取り組んでいってください。

 

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