黒部のパッシブタウン|消費エネルギー7割以下へ

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SDGs パッシブタウン

From:SDGs支援機構 河上伸之輔

YKKグループのYKK不動産が富山県黒部市で環境に配慮した集合住宅を建設しています。
太陽光や風、水などの地域の自然の力を最大限に生かす「パッシブデザイン」が取り入れられています。

 

2016年3月に第一区が完成し、「パッシブデザイン性能評価委員会」が設立され、温度や通風性などの室内の環境の実測調査や住民との意見交換を行い、第1区〜第3区まで117戸、約3年分のデータがまとめられました。

 

委員会の発表では、冷暖房や給湯、照明などのエネルギー消費量が一般的な集合住宅の7割以下に抑えられたとしています。

 

YKKという会社ですが何をしているかというと、実は誰もが必ずお世話になっています。

服やかばんなどのついているファスナーの世界NO.1メーカーです。
そのシェアは40%を超え、断トツの世界一です。
YKKの名前は吉田工業株式会社からきています。

 

なぜ、ファスナーメーカーがパッシブタウンを建設したのか?

 

実はYKKグループのもう一つの事業がアルミサッシの製造だからです。
ファスナーの材料であるアルミの量産化に取り組み、住宅用のサッシをつくりはじめました。

 

そして、アルミサッシに関しても国内シェアがLIXILに次いで第二位となっています。
YKK APの社名のAP」の部分は「Architectural Products(建設資材)」です。

 

YKKAPが最近力を入れているのが樹脂サッシです。
樹脂はアルミと比べて熱の伝えやすさが1000分の1ほど。外気を伝えにくいということです。

 

実はこの樹脂サッシですが、日本では普及がものすごく遅れています。

 

アメリカでは65%が樹脂サッシとなっており、州によってはアルミサッシを禁止しているところもあります。

 

環境先進都市であるドイツでも64%。僕は昨年、ドイツのフライブルグという都市を訪れましたがヴォーバンという地域は何千世帯が集まるパッシブタウンがありました。

 

パッシブ住宅はエネルギー性能だけでなく、快適に住むことができますし、結露もしにくい。

さらには、重要なこととしてヒートショックも防ぐことができます。
暖かい場所から急に寒い場所に行くと急激に血圧が上昇してしまい心臓発作を起こすことをヒートショックといいますが、1年間で約14000人の方が亡くなると言われており、この数は交通事故の2倍以上になります。お風呂の窓を樹脂サッシにしておけば防げる死亡事故がたくさんあると考えられています。

 

ということで、パッシブタウンでゴール11の住み続けられる街づくりや、ゴール13の気候変動に具体的な対策を、だけでなくゴール3のすべての人の健康と福祉ということもかかわってきます。

 

YKKグループが先進的に取り組んでいるパッシブタウンですが、今後日本でももっと広げていかないといけません。

渋沢栄一

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