From:SDGsジャーナル 河上伸之輔
海岸に打ち上げられるプラスチックゴミの光景や、海亀の鼻にプラスチックストローが刺さった映像がSNSで拡散するなどして、海洋プラスチックの問題には多くの人が関心をよせています。
また、目に見えるプラスチックだけでなく、細かくなったプラスチックが海を漂っているというマイクロプラスチックというのも話題になっています。一週間にクレジットカード1枚分くらいのプラスチックを人が摂取してしまっているという研究結果もありました。
漁具の改善を
ビーチクリーンなどに参加された方はご存知かもしれませんが、海岸に打ち上げられているゴミ、また、海中に漂うゴミの中には網や浮きなどの漁具がたくさんあります。海洋プラスチックゴミの1割以上はこういった漁具だと言われています。
漁具を捨てているわけではありません。漁師にとっては漁具は大切なものであり、高価なものでもあるため、失いたくはないと思っています。しかし、天候や人為的なミスなどによって海に流出してしまうことがあります。魚網や釣り糸などは魚や動物にからまり、生物に悪影響を及ぼすこともあります。
これらの漁具について、流出を防ぐ、もしくは流出した際にも早く分解されるなどの改善が求められています。
持続可能な漁業
魚がとれなくなってきているというニュースをたびたび聞くことがあります。
実際に日本の漁獲量は1988年に年間約1200万トンあったものが最近では3分の1程度まで減少してしまっています。さまざまな要因が考えられますが、一番の原因は魚を捕りすぎたことだと考えられます。
アラスカなどでは持続可能な漁業に力が入れられています。MSCという認証制度もあります。
技術革新
世界の漁獲量は増加し続けており、現在は年間2億トン程度ありますが、このうち半分以上は養殖です。養殖技術の高まりにより、生産性が高まり、またこれまで養殖が難しいとされていた魚種も養殖が可能となってきています。
近畿大学水産研究所の近代マグロなどは有名です。