SDGs実践の手引き「住宅建築業とSDGs」

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From:SDGsジャーナル 河上伸之輔


住宅建築業においては、第2回ジャパンSDGsアワードで特別賞を受賞したSUNSHOW GROUPさんや、環境建築のトップランナーであるエコワークスさんなど、中小企業においてもSDGsと事業活動を融合し、環境・社会・経済を両立させている企業の事例があります。
まずは、これらの成功事例からヒントをいただくといいでしょう。

 

省エネ住宅

日本におけるCO2の排出量の約15%は家庭部門です。
特に冷暖房におけるエネルギーの消費が多くをしめます。住宅の断熱性能を高めたり、LED照明を利用するなどしてエネルギー効率を高めた省エネ住宅を普及させることで、環境への負荷を軽減するだけでなく、顧客にとっては光熱費を削減することができます。
資源価格が高騰している中、注目は高まっています。

また、省エネ住宅にするだけでなく、太陽光パネルを住宅に設置するなどして、自分が使う電力を自分で賄うことができるゼロエネルギーハウス(ZEH)というものも普及が進んでいます。
住宅は夜に電力を使うことが多いですが、太陽光発電は日中に発電を行います。現在は、昼間の発電を売電し、夜は電気を買うという形の実質0というものが多いですが、蓄電池が安くなれば、自分たちで作った電気をためて使うということも可能になってきます。

 

長持ちする住宅

日本の木造住宅は、税務上の耐用年数では22年となっています。22年経過した木造住宅は価値がほとんどないとされています。平均使用年数も30年弱だと言われています。
しかし、これは世界の国と比較すると、大幅に短いものです。
住宅の平均使用年数は、フランス、ドイツは約80年、アメリカは約100年、イギリスでは140年程度となっています。

日本では、住宅は新築が一番高く、だんだんと下がっていき、30年も経過すると土地の値段くらいになってしまいます。
一方で上記のような国では、
中古でも物件が価格が下がりにくく、上昇することも多くあります。
住宅性能を高め、中古住宅の流通を活発にしていく必要があると考えます。

 

空き家問題の解決を

総務省のデータによると、2018年時点で日本には846万戸の空き家があるそうです。
過去30年間で2倍以上に増え、今後も増加することが予想されています。
空き家で放置されていると、劣化が激しく、災害時に倒壊するおそれや、動物が住み着いたり、犯罪に使われるなど安全面や衛生面でもよくありません。

住宅メーカーは新築住宅を建て続けることが収益となってきましたが、今後は空き家をリノベーションするということもビジネスチャンスになると考えています。空き家の所有者がわからなかったり、使っていなくても売りたくないという所有者がいたりと、なかなか進んでいませんが、社会の課題として行政や地域の人たちとパートナーシップを構築して取り組んでいく必要があります。

 

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