SDGsジャーナル【SDGs支援機構】

今更聞けない「価値デザイン」と「SDGs」の関係

そんな疑問を持っている方でも大丈夫。

この記事では、日本青年会議所の(以下日本JC)のフォーラム取材を元に「価値デザイン」とは何か?をわかりやすく。

そして登壇された企業の事例を元に実際どんな風に中小企業に関係あるのか?など、価値デザインとSDGsによって社会課題を解決していく為のヒントをお届けしていきます。

【今回の取材プログラム概要】
日本JC【サマーコンファレンス2019「World SDGs Summit」】
〜SDGs x ビジネス〜サマーコンファレンス2019とは?
誰もが挑戦できる幸せな国日本の創造を目指して、SDGsを軸とした数多くの政策を打ち出し、全国各地で社会実験や提言をしてきた成果を全国のJC会員と一般市民の皆様に広く発信し、日本全国で行われる運動へと昇華していくためのコンファレンス。

価値デザインとは?

内閣府推進の元、これからの世界で、日本が新しい価値を生み出し活躍していいく為のビジョンであり、以下のように定義されています。

経済的価値にとどまらない多様な価値が包摂され、そこで多様な個性が多面的能力をフルに発揮しながら、「日本の特徴」をもうまく活用し、様々な新しい価値を作って発信し、世界の共感を得ます。

わかるようでわからない。少々難しい表現がされていますが、、、
つまり、これからの世界、社会ではどのような価値創造が求められているか。を示しているものと言えます。

価値デザインを構成する3つの柱

(出典:官邸公表資料「知的財産推進計画2019」より)

一見よくわからない「価値デザイン」ですが、シンプルに3つの柱で構成されています。
官邸資料の言葉では少し表現が固くてイメージしにくい為、フォーラムではイメージしやすいように以下のように噛み砕いて説明されていました。

脱平均

かつてないスピードで情報技術が発展した現在。世界の人と戦うためには尖った考え方が必要であり、異質の考え方を入れることによってイノベーションを生みだすこと。

脱平均=脱常識とも言えますね。

融合

自社の強みと強み(弱み)を掛け合わせていいものにすること。弱みと弱みを補うこと。

様々なことを柔軟に組み合わせること。また、パートナーシップを組み合うこと。と言えます。

共感

共感無くして事業の成功なし。

それでは、ここからは登壇された方達からお話された企業事例を元に「価値デザイン」と「SDGs」のつながりを見ていきましょう」

事例1|世界195カ国に展開する民泊サービス|Airbnb

AirbnbJapan(株)代表取締役 田邊康之氏

例えば一昔前は「民泊」という言葉が世界で一般的ではありませんでしたが、今では世界195カ国に展開しているAirbnb。

Airbnbが行った脱平均は、宿泊場所の提供ではなく「体験」の提供をしたこと。

創業のきっかけは、創業者が居住する町で大きな展示会が開催される際に、宿泊場所が足りず、訪れた人たちに自宅を「宿泊場所」として提供したことだったそうです。

その時、利用者の記憶に残っていたのは「宿泊場所」ではなく「民泊の体験」。だったことから「これは面白い!」人の自宅に止めてもらって、地元の生活に溶け込み、生活を垣間見ることができる喜びは必ず伝わる。と信じ、宿泊サービス=「場所」から「脱平均」した「民泊体験」の提供を開始

最初は投資家達に「うまく行くわけないだろ」バカにされる時期を経験。

「でも自分たちが面白い!と思ったことは世界中に同じ価値観を持った人がいるんじゃないか」と信じずっと投資をし続けた結果、共感が共感を呼び世界に広まっていったそうです。

価値をしっかり理解してどうやって広めるか考え続けたことが195カ国に広まった理由とのことです。

現在Airbnbの体験を提供する民泊展開によって、

そういった社会課題の解決にも貢献できており、益々の広がりをみせているとのことでした。

事例2|食べれる物はムダにしない|(株)バリュードライバーズ

バリュードライバーズ(株)代表取締役 佐治祐二郎氏

続いての事例は、昨年12月にインタビューもさせて頂いる(株)バリュードライバーズさん。
(※インタビュー映像はこちら

ビジネスを通し食品ロスの課題解決サービス「tabeloop」(賞味期限切れの食品を、安価で購入したい人の手に届く仕組み)を提供されています。

現在のような食品ロス解決の仕組みと広がりは偶然から始まったとのこと。
バリュードライバーズさんは元々、2014年にスイーツポケットという、「人気だけれど賞味期限切れ」のお菓子を集めて安く売るというサービスを展開していました。

そのサービススタートのきっかけは食品流通業界独特の「3分の1ルール」で悩む食品卸し業者の方から相談を受けたことがきっかけだったそうです。

【3分の1ルールとは?】
食品流通業界の商慣習
製造から賞味期限までの1/3までに納品。
納品から次の1/3までが販売期限。
販売期限から残りの1/3で処分するというもの。
元々消費者保護の観点から生まれているが、現在では「食べられるのに捨てている」食品ロスを引き起こす原因にもなっている。

ところが、何気なくこのサービスをやっていたところ地方のお菓子メーカーからうちも余ってると問い合わせ発生。
そこから、世の中には余ってるものがいっぱいあるんだなとたまたま気づいたそうです。

そうした経緯から食品ロスという社会課題があることを知り、様々なステークホルダーを流通の仕組みを構築し、サービスを始めた2018年に法人を設立。

2万円の予算でプレスリリースをだしたところ、農業新聞、読売新聞、日経新聞、ワールドニュースサテライトといった新聞やメディアが拾ってくれ、どんどん共感を呼ぶことに発展。

気づいたら色々なところから注目されるようになっていたとのことです。

食品流通業界の「3分の1ルール」で処分という常識から「脱平均」し、流通の仕組みを「融合」によって作ったことで、「共感」を呼び社会課題解決として全国に広がっています。

事例3| 誰もが家を持てる社会を|三承工業(株)

三承工業(株)代表取締役 西岡徹人氏

ひとり親、外国籍、高齢者、低所得者の人たちに対して、
誰もが家を持てる「SUNSHOW夢ハウス」を提供しているSUNSHOW GROUPさん。まさに「脱平均」のなんと780万円から住宅を提供されています。(今年4月のインタビュー映像はこちら

「SUNSHOW夢ハウス」事業のきっかけは、SUNSHOW GROUPさんのある岐阜市が2014年に全国で「将来に希望が持てない小学生率ワースト1」に選ばれたからとのこと。

「この社会課題をなんとか解決したい!」と立ち上がった西岡社長。

あらゆるパートナーと連携することで社会課題解決のために夢ハウスを作ったそうです。

その結果、家を諦めていたお客さんも喜び、それによっても社員も喜び
地域の人たちも喜んでくれたそうです。

賃貸住宅居住者は通常毎月6〜8万払ってるそうですが、夢ハウスでは35年ローンを組むことで、それよりも2万円ほど節約できるとのこと。
その差額を家族との時間や子供の教育に使って欲しい。と西岡社長は話されていました。

誰もが家を持てる取組みは「共感」によって広がり、今では年間20〜30棟建築。

パートナーシップ(=融合)なしでは決して実現できなかっただろう。ということでした。

どのように「価値デザイン」によってSDGsとビジネスの両立をすればいいのか?

そのことについてフォーラムでは、進行役の日本JC価値デザイン会議議長 菅野譲氏はこのようにまとめられていました。

それぞれの地域にある社会課題をチャンスと捉え、それをビジネスを通じて様々な企業、団体を巻き込んで解決することによって価値を創造できる

私たちが行うビジネスは、どんなビジネスも何かの課題を解決して対価をもらっています。

だとすると、例えば1社では解決できない課題も、お互いの強みを組み合わせること、弱みを補い合うことで、新しい価値を創造し社会課題の解決=SDGsに取り組むことができるのではないでしょうか。

身の回りにある社会課題を様々なビジネスを通して、課題解決することによって価値を創造することでSDGsの実現ができることと思います。

内閣府が推進している「価値デザイン社会」の

の3つの柱を「ビジネスだからこそできるSDGs」を生み出す新しいフィルターとして活用し、

SDGsやりましょう!

PS

SDGsヒント集!?共有いたします。

2019年7月14日に開催された日本JC価値デザインアワードの「SDGs部門」にて、SDGsに取り組む全国11社の「SDGs取り組み事例」が紹介されました。

この事例集にはSDGsに取り組むまでの背景や、取り組み後の変化などが簡潔にまとめられており、これからSDGsに取り組む企業にとって、まさにSDGsヒント集とも言えます。

今回日本JCのご協力を頂き、SDGsジャーナルよりダウンロードできるようにしましたので、是非こちらからダウンロードなさって下さい。

SDGsジャーナルでは「日本で1番のSDGs推進団体」を宣言している日本JCの取り組みに今後も注目、発信していきます!

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