- 1.目標1 7「パートナーシップで目標を達成しよう」とは?
- 1-1.目標17を構成する19個のターゲット
- 2.なぜ、目標17が必要なのか?
- 2-1.目標17が必要な理由
- 3.企業と投資家のパートナーシップ「ESG投資」
- 3-1.ESGって何の略?
- 3-2.ESG投資とは?
- 3-3.なぜ、ESG投資が注目されているのか?
- 4.多種多様なパートナーシップ
- 4-1.行政とNPOのパートナーシップ「どんぐり銀行」
- 4-2.お寺と支援団体のパートナーシップ「お寺おやつクラブ」
- 4-3.国連と漁業のパートナーシップ 「海のエコラベル/MSC認証」
- 4-4.岡山大学とミャンマーのパートナーシップ「ミャンマー医療教育」
- 5.すべてはパートナーシップから
目標1 7「パートナーシップで目標を達成しよう」とは?
この目標17は、「持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバ ル・パートナーシップを活性化する」のテーマのもと、19個のターゲットから構成されています。
目標17を構成する19個のターゲット
17.1 | 課税及び徴税能力の向上のため、開発途上国への国際的な支援なども通じて、国内資源の動員を強化する。 |
17.2 | 先進国は、開発途上国に対するODAをGNI比0.7%に、後発開発途上国に対するODAをGNI比0.15〜0.20%にするという目標を達成するとの多くの国によるコミットメントを含むODAに係るコミットメントを完全に実施する。ODA供与国が、少なくともGNI比0.20%のODAを後発開発途上国に供与するという目標の設定を検討することを奨励する。 |
17.3 | 複数の財源から、開発途上国のための追加的資金源を動員する。 |
17.4 | 必要に応じた負債による資金調達、債務救済及び債務再編の促進を目的とした協調的な政策により、開発途上国の⻑期的な債務の持続可能性の実現を支援し、重債務貧困国(HIPC)の対外債務への対応により債務リスクを軽減する。 |
17.5 | 後発開発途上国のための投資促進枠組みを導入及び実施する。 |
17.6 | 科学技術イノベーション(STI)及びこれらへのアクセスに関する南北協力、南南協力及び地域的・国際的な三角協力を向上させる。また、国連レベルをはじめとする既存のメカニズム間の調整改善や、全世界的な技術促進メカニズムなどを通じて、相互に合意した条件において知識共有を進める。 |
17.7 | 開発途上国に対し、譲許的・特恵的条件などの相互に合意した有利な条件の下で、環境に配慮した技術の開発、移転、普及及び拡散を促進する。 |
17.8 | 2017年までに、後発開発途上国のための技術バンク及び科学技術イノベーション能力構築メカニズムを完全運用させ、情報通信技術(ICT)をはじめとする実現技術の利用を強化する。 |
17.9 | すべての持続可能な開発目標を実施するための国家計画を支援するべく、南北協力、南南協力及び三角協力などを通じて、開発途上国における効果的かつ的をしぼった能力構築の実施に対する国際的な支援を強化する。 |
17.10 | ドーハ・ラウンド(DDA)交渉の結果を含めたWTOの下での普遍的でルールに基づいた、差別的でない、公平な多角的貿易体制を促進する。 |
17.11 | 開発途上国による輸出を大幅に増加させ、特に2020年までに世界の輸出に占める後発開発途上国のシェアを倍増させる。 |
17.12 | 後発開発途上国からの輸入に対する特恵的な原産地規則が透明で簡略的かつ市場アクセスの円滑化に寄与するものとなるようにすることを含む世界貿易機関(WTO)の決定に矛盾しない形で、すべての後発開発途上国に対し、永続的な無税・無枠の市場アクセスを適時実施する。 |
17.13 | 政策協調や政策の首尾一貫性などを通じて、世界的なマクロ経済の安定を促進する。 |
17.14 | 持続可能な開発のための政策の一貫性を強化する。 |
17.15 | 貧困撲滅と持続可能な開発のための政策の確立・実施にあたっては、各国の政策空間及びリーダーシップを尊重する。 |
17.16 | すべての国々、特に開発途上国での持続可能な開発目標の達成を支援すべく、知識、専門的知見、技術及び資金源を動員、共有するマルチステークホルダー・パートナーシップによって補完しつつ、持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップを強化する。 |
17.17 | さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官⺠、市⺠社会のパートナーシップを奨励・推進する。 |
17.18 | 2020年までに、後発開発途上国及び小島嶼開発途上国を含む開発途上国に対する能力構築支援を強化し、所得、性別、年齢、人種、⺠族、居住資格、障害、地理的位置及びその他各国事情に関連する特性別の質が高く、タイムリーかつ信頼性のある非集計型データの入手可能性を向上させる。 |
17.19 | 2030年までに、持続可能な開発の進捗状況を測るGDP以外の尺度を開発する既存の取組を更に前進させ、開発途上国における統 計に関する能力構築を支援する。 |
なぜ、目標17が必要なのか?
目標17が必要な理由
それは、SDGsの目標1〜16を達成するためには世界中の国の政府、国民、技術者、地域、企業といった、ありとあらゆる人たち全員が結束してSDGsに取り組むことが必要だからです。
企業と投資家のパートナーシップ「ESG投資」
ESGって何の略?
ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の3つの単語の頭文字をとった言葉です。
ESG投資とは?
単に儲かっている企業かどうかや、伸びていきそうな企業に投資をする。という価値観や財務情報で投資判断することとは全く違うのがESG投資。
投資対象としての企業を
- 自然環境にとって良い企業か?
- 社会にとって良い企業か?(地域や企業で働く従業員、コミュニティetc)
- 企業の収益は公正な競争で生まれているか?
- そして、それらは持続可能であるか?
といった財務情報ではない「非財務情報」にも重点を置いて、良い会社か悪い会社かを判断し、良い会社に投資をしていくのがESG投資です。
なぜ、ESG投資が注目されているのか?
それは2006年に当時のアナン国連事務総長がESG投資を組み入れるPRI(責任投資原則)を提唱して以降、世界的にESG投資に取組む機関投資家の数も運用資産残高も増え続けている為。
またSDGsが国連で採択された2015年には、世界最大規模の資産運用基金である私たち日本の、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)もPRI(責任投資原則)に署名したことで、目先の利益追求ではなく、持続可能で長期的に社会にとって利益を産むことのできる企業と投資家のパートナーシップのあり方がより一層重視されてきているからです。
多種多様なパートナーシップ
行政とNPOのパートナーシップ「どんぐり銀行」
拾ったどんぐりを預けて、どんぐり残高がたまると色んな木々の苗木と交換できるという斬新な銀行。
それが「どんぐり銀行」です。
1992年に香川県のウッディフェスティバルにブース出展されたのがその始まりで、香川県とボランティアの方達が作ったNPO法人との共同で運営されているというとっても素敵なパートナーシップ。
目標17のパートナーシップと共に、SDGs目標15 「陸の豊かさを守ろう」の取組みでもありますね。
目標15はこちらわかる!17の目標【目標15 陸の豊かさを守ろう】
お寺と支援団体のパートナーシップ「お寺おやつクラブ」
(出典:https://otera-oyatsu.club/download/)
奈良県の「お寺おやつクラブ」さんでは、経済的に困っているご家庭の子どもたちのために、お寺にお供えされた「おそなえ」を各地の母子支援団体とのパートナーシップによって「おすそわけ」する持続可能な仕組みを作ってらっしゃいます。
SDGs目標1の取組みでもある「お寺おやつクラブ」さんについてはこちらをご覧ください。
国連と漁業のパートナーシップ 「海のエコラベル/MSC認証」
海の豊かさを守る目標14に取組んでいる通称海のエコラベルと呼ばれる「MSC認証」では、漁業に認証を与えるだけでなく、取組みの進捗状況を地球環境保護のために国連と共有するパートナーシップを結んでいます。
「海のエコラベル/MSC認証」についてはこちらをご覧ください。
岡山大学とミャンマーのパートナーシップ「ミャンマー医療教育」
(画像はイメージです。)
岡山大学では軍事政権下の教育規制に影響で、危機的状況にあるミャンマーの医療人材育成の問題を解決する為に、約20年以上に渡って約100名の留学生・研修生を受け入れるなど、ミャンマーの医療教育問題解決の為に国際的なパートナーシップを結んでいらっしゃいます。
すべてはパートナーシップから
世界中が抱える問題の中には、私たち一人一人で解決するにはあまりにも大きくて何もできないのではないか?と思ってしまうものもあるかもしれません。
でも、
中小企業も個人も国も団体も関係なく、それぞれがお互いの強みを活かし、パートナーシップを組むことでSDGs実現の為に私たちができる可能性を大きく拡げていくことができるはずです。
日本中、世界中が手を取り合ってSDGsに取組み「パートナーシップで目標を達成」しましょう!!
PS
そもそもSDGsってなんだっけ?という方はこちらをクリック