SDGs経営「成功事例4選」|売上と社会貢献の両立を実現

SDGs

From:SDGsジャーナル 深井宣光

  • SDGsは世界と社会のためだと言うけれど、経営として成り立たなければ意味がない…
  • 一体、他社はどうしているのか…

もし、ほんの少しでもそう思ったことがあるなら…是非今回の記事をご覧ください。

今回ご紹介する事例は、全てこの1年以内にSDGsを経営に導入。社会に貢献するだけでなくビジネスの成長も両立させている事例です。中には赤字続きだった事業が、過去最高売り上げを更新する事業に生まれ変わっている事例もあります。

是非SDGsを経営に取り入れることによって、どのような変化が起きたのか?そして起きるのか?4つの成功事例をご覧ください。

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①販路拡大を実現し、創業10年で過去2番目の売上達成!

SDGs

業種:自動車修理・中古車販売業
SDGsの導入:2020年9月
該当する目標:7・8・12・13

経営効果

  • 月商941万円→1,703万円へ
  • 営業損失▲1,000万からプラス1,000万以上の営業利益創出企業へ

事例紹介

鈑金、修理、水性塗装を行う自動車修理工場。中古部品を利用した鈑金修理を法人向けに提案して販路拡大しています。従来、中古部品の鈑金修理は、自費修理の個人に対して、「修理費用を少しでも抑えたい」とのニーズに応えるための提供していたサービスです。SDGsを学んだ同社は、中古部品を使った鈑金修理は鉱石資源の節約、脱プラ、Co2削減にも貢献できる修理方法と捉え、多くの社用車を持つ法人や大手レンタリースの会社に提案を行った結果、上場大手から全ての車輌の鈑金修理を請け負うなどの販路拡大を実現しています。

企業からは、自社のサプライチェーン上で間接的なSDGs貢献が可能な修理工場との認知を得られています。同社のメインバンクから優良顧客を紹介されるなどの効果から、平均月商941万円だった業績は徐々に伸びは始め、コロナ禍の2021年4月には、創業10年間で過去2番目となる1,703万円という売上高を達成します。その後も大手の引き合いが増え続けており、現在も業績は高い水準で維持しています。

②赤字事業が、過去最高売上を更新する事業に!

SDGs

業種:工業用ガス/工業機材販売、中古工具買取販売専門店、ガソリンスタンド経営
SDGsの導入:2020年3月
該当する目標:1・4・7・8・11・12

経営効果

  • 事業開始5年間で過去最高売上更新
  • 年間営業利益▲205,000円→3,381,000円へ

事例紹介

創業75年を迎える老舗企業。5年前に現社長の元、中古工具の買取・販売のフランチャイズ事業を2店舗展開。事業当初から通期での赤字が続いていました。この事業部にSDGs経営を導入したところ、中古工具を買取し、再販することは鉱石資源の保全につながる。つまりこの事業は売上向上すればするほどSDGsへ貢献する事業なのだという新たなパラダイムが、スタッフ全員に浸透します。

このような社会貢献性のある事業が赤字ではいけないという共通の価値観から、スタッフを中心とした店舗改善が一気に進みます。その後月間の延来店客数は毎月上昇し続け、コロナ禍で自粛期間中だった2020年4月に17,205,000円の過去最高売上を達成します。通期で▲205,000円だった同事業の営業損益は、この年3,381,000円の累計黒字化を実現。今期は更に成長し、半期で既に4,313,000円の営業利益を生んでおり、同社を支える主力事業として成長し続けています。



③年間2000万を越す赤字経営から黒字経営へ

SDGs

業種:食品製造業
SDGsの導入:2020年3月
該当する目標:1・4・8・11・12

経営効果

  • 経常収支▲200万→経常収支±ゼロへ
  • 地域生産者との協業商品で772,000円の黒字化

事例紹介

創業200年を超える食品製造会社。10数代目になる新社長の元、経営は苦しく毎月200万を越すキャッシュ不足でした。同社のこれまでの経営のあり方を改めてSDGsの視点で検討してみると、先代から持続可能性の高い経営をやっていることが判明します。例えば、豆腐の製造工程ででる豆腐製造の際に排出される大豆ホエー(圧搾豆腐の絞り汁)やオカラは、その一部が食用、飼料などに利用されていますが、腐敗しやすいことから大半の豆腐製造者は産業廃棄物として処理しています。同社の先代社長は、SDGsという言葉が生まれる以前からこの大豆ホエーやオカラを堆肥と混ぜ、地域大豆生産農家に肥料として提供していました。つまり作り手として産業廃棄を行わず、地域循環型の豆腐製造を心がけていたのです。これを知った現社長は、自社の存在意義を改めて自覚します。

SDGsを学び経営に活かそうと考えた同社社長は、地元の生産者の経営存続に貢献できる新商品を考えます。地場で鯵の一夜干しなどを作る生産者と協力し、地元の人しか食べることがなかった鯵の一夜干しと、独自に開発したひりょうず(がんもどき)のセット商品を考案します。この商品を繁忙期である2020年7月から通販を始めたところ、1150セット以上の注文が全国から入りました。同社としては約2年ぶりに772,000円の黒字化を達成します。この成果は、経営者にとっての気付きとなり、改めて共に働く社員への感謝の気持ちが起きたのです。業績回復は自社で働いてくれるパートや社員の雇用の維持、生活基盤を守ることにつながり、地域生産者の経営存続にも売上で貢献する取り組みとなったのです。

これを機に年4回の地域生産者とのコロボセットメニューを展開し続け、営業キャッシュフローも現在は収支トントンになるまで業績回復します。年間2200万を越すキャッシュ不足は実質ゼロへ改善し、今ではメインバンクも同社の経営を支え、地域商店街にとってもなくてはならない持続可能な豆腐製造業として成長していっています。

④共感の連鎖で年度計画を6ヶ月で達成

SDGs

業種:発毛サロン・フランチャイズ本部
SDGsの導入:2021年3月
該当する目標:3・4・5・8・11

経営効果

  • 年間加盟契約目標8店舗→5カ月間で12の加盟契約を達成

事例紹介

発毛の技術を提供する店舗を全国に展開するフランチャイズ本部。今期からスタートした同事業のフランチャイズ開発において、今年度計画の8店舗の加盟募集を6カ月間で達成。現在計画を上方修正し、年間20店舗出店、22の加盟契約という経営計画を実行中です。同社の発毛技術は高く施術を受けた方の94%以上が発毛します。SDGs経営導入前の加盟開発はこの実績とノウハウだけでの加盟契約でしたが、この発毛技術の提供そのものが、地域社会に貢献できる事業だとSDGs経営を導入して経営陣、従業員全員が気づいたのです。

ストレス社会とも言われる現代、ストレスによる抜け毛で引きこもっている社会人も多いはず。そういった方々に発毛の施術を行い、ストレスを解消し元気にすることは、店舗があるその地域における健全な働き手の確保と維持につながり、ひいては地域社会の経済発展を人材面で間接的に応援する事業とも言えます。加盟を希望するオーナーの皆様は、このような社会的使命にも共感し、この事業にフランチャイズに加盟しています。事業を通じ、地域企業としての社会問題を解決しながら収益も向上していくという同社のフランチャイズビジネスに持続可能性の高い魅力を感じています。


まとめ

いかがだったでしょうか?今回はどれも身近なビジネスですが、SDGsを経営に取り入れることで、埋もれていた「価値」と「意味」の発掘に成功し、売上の明らかな向上だけでなく、働く人の働きがいまでへと昇華されています。

こういった成功へと繋がるための鍵は、「SDGsの本質的な理解」が不可欠。

経営者だけでなく、社員さんたち全てが一体となり

  • なんのために仕事をしているのか?
  • 売るとはどういうことか?
  • 稼ぐとは?
  • 社会貢献とは?
  • 持続可能な世界とは?

といったことに真剣に向き合い、経営そのもののあり方を改善していった結果が、売上=社会課題解決として計測できる数字に現れています。

世界の仕組みそのものを変えるような、革新的な発明のような取り組みだけがSDGsではありません。地域に根ざした産業だからこそ、地域でできるSDGs。あなたの会社にも眠っていませんか?

是非、今回の成功事例が、ほんの小さなきっかけとしてでも皆様のアクションに繋がっていくことを願っています。

PS

日本全国では、SDGsを経営に取り入れる為のプロがまだまだ不足しています。そこで、持続可能な社会のために本気で貢献したい!そんな意欲溢れる方達を対象とした「SDGsビジネスコンサルタント養成講座」の第11期生募集を7月5日(月)午前9時〜スタート致します。

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※各回募集開始から即日定員オーバーが続いておりますので、開催をお待ち頂いていた方は、当日の受付開始よりお早めのお申し込みをお勧め致します。

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