From:深井宣光
今年1月と5月に女性サイト「OZmall(オズモール)」が20~49歳の働く女性を対象に行った「SDGsって知ってる?」アンケートによると、新型コロナを機にSDGsの認知度が向上しただけでなく、SDGsの商品を求めている人が全体の約8割もいることがわかりました。
また、アンケート結果によって、SDGsとビジネスチャンスを両立する為に必要なことが、改めて明らかになってきたのでご紹介します。
SDGsの認知度は約14%向上し、33.7%に。
2020年1月時点のSDGs認知度は19.3%で、存在を知らない人は65.3%。次第に浸透・認知されてきていることが見て取れます。
そして、ここからが重要なポイント。認知した人のコメントからわかった認知のきっかけです。
コメント
- テレビや新聞で知った(多数)
- 「コロナウイルスの影響で自由な時間が増えたことをきっかけに新聞を読むことを決心した際、最も印象に残ったのがSDGSの記事でした」(21歳独身女性)
- 「企業の取り組みなどを特集した雑誌を読んだ」(42歳独身女性)
- 「ラジオで当たり前のように話が続いていて、いったいそれってなんだろう、と検索して知った」(43歳独身女性)
- 新型コロナウイルスの影響により家で過ごす時間が増え、マスメディアに触れる機会が増えた
- 「ツイッターで回ってきた記事に書いてあり、興味を持った」(28歳ワーキングマザー)
つまり、、、
SDGsに関心がないのではなく、ただ単に知らなかっただけ…
これらのコメントから読み取れるのは「SDGsに関心がないのではなく、ただ単に知らなかっただけ…」ということ。
そしてそのことを裏づけるアンケート結果がこちらのSDGs関心度
SDGsの概要を読んでもらった上で、SDGsに関心があるか尋ねたところ、1月のアンケートでは59.2%だった関心度が、5月には9.6%上昇し68.8%。約7割の人がSDGsに関心がある。と回答しています。
そしてその理由の一部がこちらです。
- 「子どもの将来のために未来を考えたい」
- 「今後の自分の生活に繋がることだから」
- 「メディアの取り上げや組織の取り組みをよく見かけるようになったから」
- 「世界の貧困問題や格差問題が無くなってほしいから」
- 「子どもが生まれてから、次の世代に何を残してあげられるかを考えるようになったから」(28歳ワーキングマザー)
- 「世界中に蔓延した新型コロナウイルスによるパンデミックの現状と重なり、持続可能な世界の実現に興味があるから」(39歳独身女性)
- 「ニュースやワイドショーでもよく取り上げられるようになり、少しは身近に感じるようになってきたから」(47歳DINKS女性)
- 「自分でも出来る事があるとわかったから」(38歳DINKS女性)
- 「10年後の未来に関わるため」(28歳独身女性)
そしてさらに、SDGsとビジネスの両立をする上で重要なデータがこちら
約8割りがSDGs商品に興味関心あり
>SDGsへの取り組みを行っている企業の製品・サービスの利用について教えてください。
の回答では「企業のSDGsへの取り組みは、製品・サービスの利用とは関係ない」という回答も22.2%あるものの、「すでに利用している」4.2%、「価格に関わらず利用したい」6.7%、「手頃な価格であれば利用したい」66.9%。合計77.8%の人がSDGsの商品・サービスに関心を持っています。
また、「自分の生活を圧迫しない価格のものなら選んでいきたい」という、利用したい欲求の意見と共に得られている回答が、
- そのような製品・サービスを選びたくても取り組んでいる企業がわからない
- もし同じくらいの価格の商品があれば、こうした取り組みを行っている企業の方を選択したいと思う(30歳独身女性)
といったコメント。これらのコメントからも、そもそも関心があっても、商品サービスがどこで買えるのか?どこの企業が取り組んでいるのか?自体が認知されていないことが読み取れます。
伝えなければ、伝わらない
いかがだったでしょうか?SDGsとビジネスチャンスを両立する為に必要なこと。足りていないこと。
それは、そもそも知られていないこと。認知されていないことを解決するためのPRであり発信すること。であることが改めて明確になりました。
日本では社会にいいことでお金儲けをすることは「卑しい」と捉えられることが多く、企業が自社の魅力を積極にPRすることを阻んできてしまったようにも思います。
ですが、どれだけ社会にいいことをやっていても、誰にも知られることが出来なければ、ビジネスは破綻し、持続可能な社会に必要な商品を求めている人の手に届くこともありません。
是非、積極的な企業PRと発信を通して、SDGsもビジネスチャンスも実現していきましょう!
PS
創業以来初めての赤字から、SDGsに取組む企業PRによって起死回生された事例はこちら