目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」とは?
この目標7は、「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的 エネルギーへのアクセスを確保する」のテーマのもと、5個のターゲットから構成されています。
目標7を構成する5個のターゲット
7.1 | 2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。 |
7.2 | 2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。 |
7.3 | 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。 |
7.a | 2030年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率及び先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究及び技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。 |
7.b | 2030年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、内陸開発途上国のすべての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。 |
なぜ、目標7が必要なのか?
(引用元:国連開発計画(UNDP)http://www.jp.undp.org/content/dam/undp/img/sdg/goal-photos/Goal7_energy2_2015.jpg)
目標7が必要な理由
それは安全でクリーンな電力エネルギーが無い為に、石炭、木炭、糞、薪といった有毒で環境や人体に害を及ぼす燃料を用いざるを得ない人たちが世界中に28億人以上。有毒な燃料の屋内使用によって亡くなっている人の数は年間400万人。というように人の健康に大きな被害が起きていること。
(参照:ユニセフ 170822 Why it Matters Goal 7 Clean Energy(EJ))
そして
有害な燃料は人の命に関わるだけでなく、温暖化の原因として地球の持続にとって深刻な問題になっているからです。
温暖化を引き起こしているもの
出典)温室効果ガスインベントリオフィス 全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より
地球温暖化の最大の原因は二酸化炭素で、温室効果ガス全体の76%を占めています。
温室効果ガスとは?
(出典:気象庁ホームページhttps://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/chishiki_ondanka/p03.html「温室効果の模式図」
地球が太陽から受けた熱は、同じ熱量赤外線になって宇宙に跳ね返っていきます。
その熱量全部を宇宙に返さずに大気圏でキャッチして、本来地球を暖かく保ってくれているのが「温室効果ガス」と呼ばれる二酸化炭素やメタンといった気体です。
だから適度な量の温室効果ガスは必要で、そのおかげで私たちは凍えることなく生活ができているのですが、温室効果ガスが増えすぎているせいで地球の温暖化が問題になっているというわけです。
なぜ、温室効果ガスが増えすぎているのか?
それは、化石燃料と呼ばれる、
- 石油
- 石炭
- 天然ガス
等を掘り起こして燃やす量が増えているからです。
化石燃料はプラスチックを作ったり、家庭用のガスに使ったりという風に私たちの生活に欠かせないのですが、燃えるときにたくさんの二酸化炭素が大気中にでてしまいます。
この二酸化炭素が大きな原因となって今、温暖化が加速しているというわけです。
(参照:全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)
温暖化の脅威についてはSDGs目標13も合わせてご覧下さい。
目標7のキーワード「クリーンエネルギー」
クリーンエネルギーとは?
再生可能で資源の枯渇しない、太陽光発電、水力発電、風力発電、バイオマス発電*、地熱発電、海洋発電といった、まさに持続可能な「再生可能エネルギー」のことです。
→*バイオマス発電とは?
動植物などから生まれた生物資源(バイオマス)を「直接燃焼」したり「ガス化」するなどして発電すること。
(参照:経済産業省 資源エネルギー庁「納得再生可能エネルギー」
化石燃料が抱えていた問題をクリア
化石燃料には温暖化の原因になっている他にも問題があります。
それは、このまま使い続けると地球からの燃料自体が無くなってしまうという問題です。
これまでのように使い続けると、石油は残り40年分しかありません。
でも、その反面クリーンエネルギーはどれもが、繰り返し使い続けられる再生可能な仕組みで出来ているので、持続可能な世界を実現可能というわけです。
取組事例
あなたの会社からクリーンな世界を実現する方法!
ここまでの記事を読んで、クリーンエネルギーが必要なのはわかった。
けれど、自分たちに一体何ができるのだろうか?そんな風に思った会社のみなさんに朗報です。
あなたの会社が、あなたの地域で、あなたの地域のためにクリーエネルギー(再生可能エネルギー)に取り組む方法がわかります。
しかも、
無料で、サポートを受けながら。
その方法が「再生可能エネルギー事業支援」です。
「再生可能エネルギー事業支援」とは?
この事業支援は経済産業省・資源エネルギー庁が行なっているもので、「再エネコンシェルジュ.jp」というサイトを立ち上げて行われています。
「再エネコンシェルジュ.jp」では、あなたの会社が再生可能エネルギーに取り組むための
- 国や地方自治体の支援施策検索
- 個別相談会の全国開催、支援研修会
など様々な受付、支援を無料提供していて、再生可能エネルギーを国が一定期間、約束した金額で買い取ってくれる「固定価格買取制度」についても詳しく知ることができるので事業として取り入れるためのサポートが整っています。
サイト上では、わかりやすく支援の内容を解説した「再生可能エネルギー事業支援ガイドブック」の配布も行なっていて、企画から事業化までのフローや、サイトの活用の仕方、これまでのモデル事業の実例なども見ることが出来ます。
事業として取り組むタイミングは「今」
2030年までに達成する世界の共通目標としてSDGsがスタートしている「今」、「再生可能エネルギー事業支援」のように、環境省でも「地域エネルギー政策」と名付けて地方自治体での取り組みを後押ししていたりと、国や地方自治体各地でこれまでになかった支援が始まっています。
これまで全く再生可能エネルギーの事業化や導入を考えたことのない会社でも、事業の企画から資金調達までの的なサポートを提供しているので、ぜひ一度今回ご紹介した「再エネコンシェルジュ」と一緒にのぞいてみて下さい。
再生可能エネルギー(クリーンエネルギー)と事業、産業の関わりについてはSDGs目標9も合わせてご覧ください。
わかる!17の目標【目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう】
PS
そもそもSDGsってなんだっけ?という方はこちらをクリック
よく分かりました