SDGs実践のカギとは?|河野太郎外務大臣基調講演【JCI金沢会議レポート第3弾】

  • SDGsがわからない…
  • WEBや本の言葉がグローバルすぎて、さっぱり意味がわからない…

SDGsに取組もうとする時、多くの企業が一体何から始めればいいのか混乱しています。その結果、中にはいつまでも調べるばかりで、SDGsを実践することに遅れが生じている企業もあります。

このような課題を解決する為に。JCI金沢会議2019外務省基調講演に登壇した河野外務大臣は、企業がSDGsを実践する為に必要なカギについて話してくれました。

SDGs実践のカギとは?

企業が自社でSDGsを推進、実践して未来を変えていくためのカギは何か?

河野外務大臣が「ジェンダー平等」実現のために示した未来を切り拓くヒント。それは目標5はもちろんのこと、SDGs全ての実現に必要な「カギ」だったのですが、それは…

「まず、ロールモデルを作ること」

講演では「ロールモデル」ができたことで、未来が切り拓かれてきた事例が挙げられました。

日本人に大リーグが縁遠かった時代に、野茂選手が大リーグで活躍。
→松井選手やイチロー選手等多数の選手が大リーグに行くように。

日本人初プロサッカー選手として、奥寺選手がドイツで活躍。
→カズ選手や中田選手等今では、多くのサッカー選手がヨーロッパで活躍するように。

これらのように、女性でも実際に活躍している人の「ロールモデル」を作り、発信することで「ああ、自分達にもやれるんだ」と多くの女性が後に続くようになるだろう。ということです。

ロールモデルとは何か?

私たちSDGsジャーナルは、河野外務大臣の示してくれたSDGsのカギ「ロールモデル」について考えました。

ロールモデルとは?
役割モデル。ある職掌・役割などの規範となる人。
(引用:大辞林)

もしかしたら、河野外務大臣の挙げられた事例を読んで、ロールモデルとは活躍することや、何かを成功させなければいけない。と受け取られたかたもいるかも知れません。

しかし、ロールモデルとは、もっと広い意味で「前例を作る」こととも言えます。
社内にSDGsを浸透させていく為にも、「ロールモデル」作りは有効。

例えば、

オフィスでよくやっている事

  • ミスプリントしたコピー用紙の裏紙を社内のメモ用紙に使う。
  • LED照明で電力消費を抑える。
  • 使っていないPCの電源を切る。スリープにする。
  • ペーパレス化
  • エアコンの温度設定(夏は◯度、冬は◯度)

これらのことをコスト削減として行なっている企業は結構ありますが、SDGsと結びついている企業は少ないのではないでしょうか?

いつも社内で行なっている「当たり前」で些細な事だって、実は既にSDGsに繋がっている「身近なロールモデル」であることを共有し気づいてもらう。

そうする事で、「これもSDGs、あれもSDGs!だったら、うちの会社でやってる事業、これもSDGsに繋がってるかも?」

そんな連鎖のキッカケを「社内のSDGsロールモデル」作りからも始めることが可能です。

SDGsの事例は「ロールモデル集」

こちらは現在SDGsジャーナルで公開している事例です。(順不問)
※企業名クリックで事例が閲覧できます。

学生服リユース
リクル
中古学生服を地域で「おさがり」できるようにしたことでSDGs。
フードシェアリング
たべるーぷ
賞味期限、消費期限切れ食品が捨てられない仕組みを実現。フードロス解決事業でSDGs。
製パン・販売
新出製パン所
これまで捨てていた、見た目は失敗作のパンを販売する仕組みでSDGs。
パーテーション事業
コマニー(株)
パーテーションの価値に向き合い直した事でSDGs。
瓦リサイクル
(株)エコシステム
廃瓦の地産地消でSDGs。
自動車解体業
会宝産業(株)
日本で「当たり前」に行なっている解体技術を、海外に指導する事でSDGsとビジネスチャンスの実現。世界約90カ国にまで展開中。
建築業
三承工業(株)
※近日、実践インタビュー公開予定。
カンガルー出勤が当たり前!男性も女性も働きがいのある職場の実現でSDGs。
「普通に働いて手に入るマイホーム」で、外国籍の方との共生を実現でSDGs。
やきいも大会
丹羽青年会議所
やきいも大会を通じた、地域の清掃活動を通じ、住み続けられる地域のための清掃活動意識を高める教育を実現。
チョコレート製造販売
love lotus
児童搾取のないカカオ豆を使ったチョコレートの製造販売でSDGs。
  • 今まで、当たり前にやっていたことがSDGsと結びついていた。
  • 私たちはこんな風にSDGsに取り組んでいます。

そういったことをもっと多くの企業が自ら社会に発信することで、その一つ一つの事例がまさに「SDGsのロールモデル」となっていっていきます。

企業、ビジネスの大小なんて関係ありません。

そして、そのロールモデルを見たお互いの企業同士が自社の事業に置き換えて考える事で、「そうか!ここからなら、うちの会社でもSDGsがやれそうだ!」「既にやっているじゃないか!」「これと、これを組み合わせるとSDGsに繋がるぞ!」というSDGsの気付きの連鎖を起こしていく。

SDGsは一つの目標を見つけると、そこからどんどん他の目標に繋がり出して行きます。
SDGsの可能性を体感できる瞬間です。

企業同士がお互いのロールモデルを参考にし合えば、SDGsもビジネスの成功も必ず加速していくことでしょう。

世界は一瞬で変わる。そして変えられる。

「お前夢でもみてるのか?」そんな風にかつては、バカにされてしまうような「夢見た」世界が現実になっているのが今の世界。

河野外務大臣は、学生時代ポーランドに留学。冷戦前後で「世界がガラッと変った瞬間」を目の当たりにしました。

そして、学生時代はタイプライターを使っていたのがPCに変わり、今やスマートホンで世界中が繋がり、あらゆることが可能になった目まぐるしい時代の移り変わりも体験。

これらのことを通じ、「世界は一瞬で変わるし、自分たちにも変えられる」ことを会場にいた私たちに話してくれました。

「うちの会社でSDGs?」「世界の目標?そんなことに関係あるわけないだろ!」
「持続可能な世界の為だなんて、お前夢でもみてるのか?」

こんなことを自分自身が思ったり、言われたことを是非2030年、「あの頃はそんなこともあったね」と笑って話せる世界を一緒に実現していきましょう。

SDGsを本業に!

中小企業にCSRとしてではなく、本業としてSDGsに取り組んで頂きたいという風に思っているわけでございます。

講演で河野外務大臣が特に力強く訴えかけたのがこの言葉。

そして、SDGsは「誰一人取り残さないと」いう目標を掲げているが、政府だけでは実現不可能。
民間企業、NGO、個人、一人一人の力が必要。

だからこそ、日本の中小企業に積極的に関与して欲しい、そして日本JCの力を必要としている。とメッセージを残されました。

「SDGsは本業」

ビジネスだからこそできる、持続可能なSDGsが世界の未来に必要とされています。

今すぐ、アクションを!

今回の記事のポイントは「ロールモデルを作る事」

自社の社内で当たり前にやっている、「コスト削減」「効率化」「働き方の改善」等々。
まずは、身近な社内からSDGsを見つける。そして自社の事業に照らし合わせてみる。

それによって思わぬところから、「あなた会社だからこそできるSDGs」が見つかるかも知れません。

SDGsやりましょう!

日本JCの今後の取り組み

【サマーコンファレンス2019「World SDGs Summit」】

=以下、日本青年会議所 案内文引用=

【サマーコンファレンス2019「World SDGs Summit」】

2019年度のサマーコンファレンスは、「World SDGs Summit」をテーマとして、7月20日(土)と21日(日)にパシフィコ横浜にて開催致します。

社会・経済・人材・組織に関する国内のSDGsの取組み事例のみならず、世界の先進事例をフォーラム・セミナー・サミットを通じてご紹介するとともに、VRなど最先端技術を活用して「家族」や「学生」も楽しめるウォークスルー型の体感アトラクションで地球の課題を疑似体験できるブース出展も企画予定です。

まずは始めてみることは大切です。

2019年度のサマーコンファレンスにご参加いただくことで、地球(社会)の課題と向き合い、身近に始められるSDGsを見つけてすぐに行動できる仕掛けを用意し、皆様のご来場を心からお待ちしております。

公益社団法人日本青年会議所
2019年度 経済グループ
サマーコンファレンス運営特別委員会
特別委員長 和田 壮司
takeshi.wada@audinet.co.jp
090-8870-4072

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